2024/02/29

被害補償の状況等について


 弊社は、故ジャニー喜多川による性加害にあわれた方々に対して、迅速な被害救済に全力を尽くして取り組んでおりますが、これまでに公表した内容も含め、被害補償取り組みの状況等について、以下の通りお知らせいたします。


1.弊社の被害補償の枠組み

 弊社は、外部専門家からなる再発防止特別チームによる昨年8月29日付け「調査報告書」(以下「本件調査報告書」といいます)における「被害者に対する補償に際して、性被害の事実認定について法律上の厳格な証明を求めるべきではない」、「補償について知見と経験を有する外部専門家からなる被害者救済委員会を設置すべき」とのご提言を受け、第三者の弁護士で構成される被害者救済委員会を設置しています。同委員会において、故ジャニー喜多川による性加害の有無及び内容等並びに性加害により受けた影響等を確認し、同人による性加害が確認された方について本件調査報告書によるご提言を踏まえた補償金額の提示を行い、弊社はこれをもとに補償業務を実施してまいりました。

 もとより、弊社は、弊社の業務に関連して、故ジャニー喜多川による性加害を受けたと認められるすべての申告者に対して最後まで補償を行う方針です。被害者救済委員会による被害事実の認定基準は「申告内容の確からしさ」ではあるものの、性加害の当事者である故ジャニー喜多川が死亡しているため、事実確認にはおのずと限界があります。そうした中で「申告内容の確からしさ」の認定における一つの要素が申告者の弊社(旧ジャニーズ事務所)への在籍の有無です。

 本件調査報告書では、ジャニーズJr.等として活動していた方が故ジャニー喜多川の「自宅や合宿所や公演先の宿泊ホテル等において」性被害を受けることが多かった旨を認定しています。そこで、その認定を前提とすると、在籍者の方が性被害に遭った蓋然性が高いと考えられることから、被害者救済委員会においては、迅速な被害救済のため在籍が確認できた方々を優先して、補償金額の算定に向けた手続きを進めていただいています。なお、被害者救済委員会による補償金額の算定の考え方については、弊社ホームページで昨年12月1日付お知らせ「補償内容の合意および補償金の支払い開始について」の別紙「補償金額算定の考え方」をご確認ください。

 被害を申告された方の弊社への在籍実績は「申告内容の確からしさ」の検証要素のひとつですが、もちろん絶対的な基準ではなく、申告内容自体が事実ではないと確認・反証できる場合は、補償を行わない方針でもあります。こうした方針は、すでに性被害が認定され、補償金をお支払いした被害者の方々から弊社や被害者救済委員会に対して寄せられている切実な思いでもあります。

 そして、弊社及び被害者救済委員会は、被害者の方々から、申告内容を十分にスクリーニングし、反証可能な事実をもって、事実ではない(誇張申告を含みます。)と判断できるかどうか、また他の申告内容を模倣する内容でないかどうかを精査するよう求められております。また、弊社及び被害者救済委員会は、補償金の支払を受けた被害者の方々から、プライバシーに関わることであり、誹謗中傷を受けることを避けるために、具体的な補償金額や補償金の総額等を開示しないでほしいとの要望を受けております。さらに、多くの被害者の方が、過去にジャニーズJr.であったことを知る周囲の方々から被害有無をはじめ様々に問われたり、好奇の目に晒されることへの苦痛や怖さを訴えられておられます。

 よって、弊社としては、自ら補償金額等について公表することは差し控えることはもちろんのこと、被害者の方々に対しても、被害者救済委員会における手続きを含めた補償手続きに関わる事項(対話内容や提示された補償金額等)を口外することを差し控えていただくようにお願いしております。

 他方、弊社への在籍実績が確認できなかった方々(在籍実績がない旨を自ら申告された方を含みます。)についても、「申告内容の確からしさ」が確認できた場合は、被害者救済委員会と相談しながら、補償すべき事案については補償することとしております。

 このような被害補償の枠組みの下、弊社は、被害者救済委員会による聞き取りの前提として、同委員会とも相談しながら、これまで、過去の在籍に関する資料を幅広く収集するとともに、過去に弊社に在籍していた元従業員らを含む関係者からの情報提供や調査協力も受けながら、被害を申告された方の在籍確認を行ってまいりました。

 弊社は、被害者救済委員会の設置後、多数の被害申告があったことを受け、裁判手続きによらずに迅速な被害救済を図るため、このような手続きで被害補償に取り組んでおります。本日までに、被害申告者964名のうち、被害者救済委員会からは325名に補償金額の提示が行われ、そのうち249名とは合意の上、金銭をお支払いいたしました。


2.在籍が確認されていない方々への対応

 昨年12月4日付「在籍が確認できていない補償申告者のみなさまへの通知開始について」にてお知らせしましたとおり、申告時点で弊社への在籍実績が確認できなかった方々(在籍実績がない旨を自ら申告された方を含みます。)に対しては、被害者救済委員会からその旨の通知が行われております。弊社は、こうした枠組みに従って、約30名の弁護士及び弊社の従業員等約20名の総勢約50名体制にて、その申告内容をできるだけ前向きに、かつ客観的に確認するため、追加の資料提出や聞き取りへのご協力をお願いし、それらの内容を弊社が持ち合わせている情報や当該申告者の当時の活動状況を直接に知る関係者(実際に故ジャニー喜多川から性加害を受け、すでに補償金をお支払いした複数の被害者の方を含みます。)からの提供資料や証言と突き合わせるなどしながら、個別に対応を行っております。

 なお、これまでに被害者救済委員会から、上記の被害申告者964名のうち300名に対して上記通知が行われましたが、現時点で、弊社にご連絡のあった170名の方において手続きを進めております。その結果、弊社への在籍が確認できた申告者の方については、被害者救済委員会による聞き取り等の手続きに進んでいただき、同委員会において被害認定や補償内容の評価を行なっています。

 また、弊社への在籍が確認されなかった申告者の方であっても、弊社の業務に関連して故ジャニー喜多川から性被害を受けた可能性が高いと考えられる被害申告者の方には、被害者救済委員会による聞き取り等の手続きに応じていただくようにお願いしております。


3.在籍の事実も被害の事実もいずれも確認できないとの結論に至った方々への対応

 他方で、弊社への在籍および被害のいずれの事実も確認できないとの結論に至った方々に対しましては、弊社から補償を行わない旨の通知を開始しており、本日までに43名の方に連絡を行いました。

 弊社への在籍が確認されていない方の被害申告の内容は、例えば「故ジャニー喜多川の関係者と称する身元不詳の人物から街頭等で声を掛けられてホテルに行って故ジャニー喜多川から性被害に遭った」といったものです。街頭等で初対面の人物に声を掛けられて被害を受ける蓋然性は高いとはいえず、こうした申告内容については、上記の被害者の方々からの要請も踏まえ、慎重に検討させていただく必要があると考えております。もとより、弊社としては、弊社の業務に関連して故ジャニー喜多川から被害を受けた方に対する補償を全うするため、弊社への在籍が確認されていない方の被害申告であっても、補償すべき事案については、被害者救済委員会による聞き取り等の手続きに応じていただくようにお願いしております。

 被害申告された事案のうち、被害の事実が確認できなかった例については、個人に関わる情報であり、また、誹謗中傷や他の申告内容を模倣する申告を防止するという観点からも、詳細について説明することは差し控えさせていただきますが、以下のような事例があります。

・申告者が、性被害に遭ってはいないとした上で、弊社所属タレントの公の場での発言によって心情を害したなどとして、別の名目での損害賠償を請求している事例

・申告者が、特定の合宿所で被害を受けた旨を述べているものの、被害があったとされる時期やその前後には、申告者の説明する合宿所は客観的に存在していなかった事例

・申告者が日本国内で被害に遭ったとする時期には、故ジャニー喜多川が外国に滞在していた事例

・抽象的に被害に遭った旨の申告があるにとどまり、具体的な被害状況の説明を求めても、具体的な説明がなされない、あるいは、そもそも何の応答もされない事例


 弊社と致しましては、被害に遭われた方々への心のケアおよび被害申告をされた方々への誹謗中傷対策への取り組みも含め、引き続き、被害者の方々の救済のため、全力を挙げて取り組んでまいります。
以 上
2024年2月29日
株式会社SMILE-UP.